熱マネジメントにおけるTIM材(放熱シート)
これからの社会においてエネルギーの効率利用は重要なテーマです。
「エネルギーを仕事に変換する過程で生じる熱によりエネルギーが無駄に消費されている。」
三菱総合研究所理事長、第28代東京大学総長の小宮山宏さんの講演会で話されていた、
このフレーズは強く私の記憶に残っています。
つまり、熱マネジメントはエネルギーの効率利用において重要なテーマとなります。
熱マネジメントにおいて、
フィルム加工、テープ加工のオーティス株式会社が多くの実績を持つ部材のひとつとして、
TIM(サーマル・インターフェース・マテリアル)としての「放熱シート」があげられます。
TIM材(放熱シート)としてPCやスマートフォンのCPU、GPU等の放熱で用いられ、
今後はパワーデバイスにおいても、半導体チップとヒートシンクなどを
積層させて出来る層間に用いられるとされています。
TIM材(放熱シート)の需要は少々古い調査資料にはなりますが、矢野経済によると、
2015年の放熱シート世界市場規模は3,726千㎡、フェーズチェンジシートは510千㎡と推計、
2020年の放熱シート世界市場規模は4,356千㎡と右肩あがりとなっています。
(参考)
「2016年版 放熱部材市場の現状と将来展望」
https://www.yano.co.jp/press-release/show/press_id/1540
オーティスのTIM材(放熱シート)加工技術
オーティス株式会社で様々なTIM材(放熱シート)の多くに
「軟らかさ」を求める傾向がみられます。
TIM材(放熱シート)を軟らかくするのは、異種材料間の抵抗を下げる必要があり、
電気的には絶縁(一部導電性を求める部材有)しつつ、熱的には低熱抵抗にする。
例えば金属材料間をTIM材挟まずに銀、銅ペーストを用いて直接接合する考え方はありますが、
異種材料となるとそれぞれの素材がもつ表面粗さ=隙間に空気が入ると熱抵抗が大きくなってしまいます。
この空気を追い出すためにTIMを挟み、その隙間を埋めやすくするために柔らかさを求められます。
このTIM材(放熱シート)の「柔らかさ」が実は加工やハンドリングを難しくしています。
熱マネジメントは、材料系に依存しているため、
適した材料をどのように使いこなすかが重要となり、様々なTIM材(放熱シート)の開発が各社で行われております。
フィルム加工、テープ加工のオーティス株式会社は、様々なTIM材(放熱シート)の実績を持っており、
最適な加工方法の検討はもちろん、次工程を考慮したピックアップしやすい設計等の
納入仕様のご提案をさせて頂きます。
TIM材(放熱シート)の加工は、多々実績を持つオーティス株式会社へご相談ください。