注目される次世代充電器「窒化ガリウム(GaN)充電器」
皆さんは日々使用している電子機器の充電にはどのようなものを使用していますか?
もはや我々の生活の中でなくてはならないスマートフォンを始め、
様々な電子機器に囲まれている現代人にとって
その機器を充電するという行為は欠かせません。
今回のテーマは次世代充電器に関して取り上げていきます。
電子機器の性能の向上は目ざましく、その進化に終わりは見えません。
それを支える充電器も新たな発展を遂げていることをご存知でしょうか。
電子機器の性能の向上はバッテリーの消耗を加速させる大きな要因の1つです。
例えば動画処理等が当たり前に求められるPCやスマートフォン等に、
「処理能力の高さ」を前提とした上で、「電池持ちが良い」ことも
消費者にとって購買意欲を掻き立てるのではないでしょうか?
それでもまだ現在の技術では数日レベルでの連続使用が可能なほど
持ちの良いバッテリーは存在せず、充電器やモバイルバッテリーを
常に鞄に常備している人も少なくありません。
外出時に電池が切れそうになることは大きな悩みの種となります。
電池が切れそうになって駆け込んだカフェで充電してもフル充電まで数時間…。
一般的なノートパソコンに付属するACアダプターの供給電力は
おおむね45W~65W前後です。
私が仕事で使用しているSurface Proの純正充電器のワット数は60Wです。
通常つなぎっぱなしで使用する分には問題ないですが、
バッテリーが空の場合、フル充電まで3時間ほどかかります。
最新のAppleのMacBook Proの純正の電源アダプターは140Wと
一般的な電源アダプターの2倍以上の容量が採用されています。
充電器のW数が高くなるに比例して充電速度が速くなります。
ただ同時に充電器のサイズ自体も大きくなるというデメリットもあります。
そんな中、昨今では窒化ガリウム(GaN)を
半導体に使用した充電器が注目されています。
窒化ガリウム(GaN)はパワー半導体に部類される次世代半導体です。
・熱伝導率が大きい
・放熱性に優れる
・更に小型軽量
といった特徴を持っています。
実は、パワー半導体に関わる部材だけでなくプロセス材においても
フィルム加工・テープ加工のオーティス株式会社の技術が活きています。
熱マネジメントはエネルギー効率利用は重要テーマであり、
過去の記事でもその件にはふれております。
熱マネジメントソリューションのひとつTIM材(放熱シート)加工について
今年の4月のAnkerのプレス向け発表会で登場した充電器の新製品の傾向として、
「小型」「大容量」というキーワードが目立ちました。
それを実現させるためにGaN充電器はますます開発のスピードを早めていくでしょう。
新技術であることから価格は高めではありますが、
各国のメーカーが既に目をつけて素早い展開を見せてきています。
その他の傾向として電子機器の接続インターフェースを
USB-C端子に統一していくという流れが進んでいます。
この傾向がますます進み、更なる付加価値として
「小型」「大容量」を実現した充電器が開発されたら出張時の荷物も
よりコンパクトになっていくかもしれませんね。
私たちは直接新しい情報を仕入れることのできる「端末」自体に注目しがちですが、
その端末を支える「充電器」の進化に対しても複合的な技術なり要素を
組み合わせることによって新たな付加価値を生み出せるかもしれません。
フィルム加工・テープ加工のオーティス株式会社では情報通信端末など、
精密機器で培われてきた精密技術を元に充電器に関わる様々な部材の開発の
お手伝いだけではなく、量産する上でお客様のニーズに合わせた加工品の提供を、
期待を超える提案と技術でお客様の想いを形にします。
是非、フィルム加工・テープ加工のオーティス株式会社へご相談ください。