昨年からのコロナウイルスの影響で、
今や時短や在宅ワークが当たり前のように実施される世の中となってしまいました。
以前のままとはいきませんが、マスクやらソーシャルディスタンスやら、
感染予防を気にして生活するこの不自由な生活から早く抜け出したいものです。
フィルム加工、テープ加工のオーティス株式会社もご多分に漏れず、
東京営業本部については、時差出勤と在宅ワークを実施しておりますが、
オーティス本社のほうも外部との接触が工場を稼働させるうえでのリスクとなるため、
年初より営業機能の一部を岡山大インキュベータに移しました。
真庭から岡山に出てみると、工場へのウイルスの感染リスク低減以外にも、
距離的な問題もあり普段なかなか接点を持てなかった方の話を聞けたり、
それなりにいいこともあります。
先日、岡山大学から少し離れたところにある
就実大学の薬学部の山田先生の話を聞く機会がありました。
山田先生は細菌の研究をされていて、バイオフィルムの形成を阻害することで、
物に細菌が付着しないようにする新技術の研究をされておりました。
バイオフィルムとは細菌の産生する細胞の外側にある粘性物質のことで、
その粘着力で物体の表面に付着、抗菌薬、消毒薬から細菌を保護する役割もあるようで、
身近なものだと台所・風呂場の水垢は環境菌によるバイオフィルム、
虫歯の原因となる歯石はミュータンス菌などによるバイオフィルムだそうです。
なんだ、そんなことをしなくても殺菌すればいいじゃないか、
という方も多いと思いますが、殺菌という行為を続けることで必ず抗菌物質が効かない耐性菌が出現します。
これまで、耐性菌の出現とそれを殺菌するための
新たな抗菌剤の開発を延々繰り返して今日に至ります。
この点について、菌の付着を抑制する技術は、耐性菌の出現を抑えつつ、
菌のリスクを減らすことができる利点があります。
このバイオフィルムの形成を阻害する効果があるものにアビエチン酸化合物があるのですが、
10年以上前に効果が確認されているにも関わらず、バイオフィルム阻害剤としての応用例はありません。
この技術が応用できれば、
水垢のつかない樹脂製品や医療器具(カテーテル、注射針など)からの
細菌感染のリスクを減らすことが期待できます。
オーティス株式会社は、フィルムの(それ以外も素材もあります)加工の会社なので、
この技術が活用されたフィルムを加工、欲を言えば、この効果を添加したコーティング剤を開発し、
保有しているロータリースクリーン印刷機でフィルムに機能付与したのちに、
希望される構成・形状に貼り合わせ、打ち抜き加工して、
お客様のニーズに沿ったものをご提供するところまでどうすれば実現できるか
?模索しております。
フィルム加工、テープ加工のオーティス株式会社のコア事業とは、
かなりかけ離れた話をしてしまいましたが、
過去から実績のある携帯端末周りの部品加工に限らず、
メディカル・ライフサイエンス分野、自動車、エネルギー、AV・アミューズメント業界向けの
製品の加工についても、お客様より信頼される、
オーティスは必ず結果を出す会社、といわれるよう励んでまいりたいと思います。
何かお困りごとがございましたら、お気軽にオーティスまでご相談ください。
全力でお客様の求めるものをご提供させて頂きます!